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(晩夏の向日葵の灰を)(絵・ひがしもとしろう)

(晩夏の向日葵の灰を)(絵・ひがしもとしろう)



半そで半ズボン、
季節はずれの子どもたちが
私のかたわらをわっと駆け抜けるとき

私は激しくせき込みながらも
公園のベンチでサンドイッチを食べている
ふたりの天使がうらやましい
ふたごのようでうらやましい
靴をなくした
ふりをして仲間にくわわろうか
それとも、

   *

時折、椅子の座面で金魚がはねる
のぞきこんでみても
さざなみひとつたたない
もしかしたら、凪
でも棲みついているのかもしれない
あるいは金魚そのものが、
凪そのものなのか。
椅子にすわるとひんやりしていて気持ちいい

   *

晩夏の向日葵の灰を
ようやく今、庭にまく
しずんだ猫どもが
にゃおと
愛らしく鳴くのは
誰も座らない縁側の椅子に
誰かが座っているということの
反語的な反応の手続き
でしかないのではないか




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