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ゆきをまつ


ショパン「ノクターン(遺作)」:メナヘム・プレスラー(ピアノ)


ふゆの きょうかいの いのりを
そっと ほおに しのばせて
わたしは しろい といきのむこう

かたられなかった たびびとのように
とどかなかった おんがくのように

ゆきがふるまであなたをさがす
ゆきがふるまであなたをさがす
ゆきがふるまであなたをさがす

よぞらのほしたちがぼうしをおとす
つぎつぎとおとす おとす おとす
それはまるでかじかんだらんぷ
あるいはあかいようせいのこえ

ひさしのしたののらいぬをてらし
さむさゆえのげんそうをおいはらう

なんどもおよぎ
およぎつかれたふねが
かぜにみをまかせ
ゆきをまつとき

わたしのといきは かこを すてる

やわらかくふりつもりますように
やわらかくふりつもりますように
やわらかくふりつもりますように

いろりのひをけし
ほんにしおりをはさみ
めがねをはずす
あたたかいいえのなかで
うしなわれるすべてのいのりをきく

それからわたしは ほおの いのりを
くちびるをふるわせながら ひきはがす

いのりのことばのうえにゆきがふる


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