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わたしと亀と清志郎(23)

わたしと亀と清志郎(23)
(絵・ひがしもとしろう)



 某月某日
 わたしは、清志郎を直視することができない。ずっと見つめているうちに、わたしまで亀になってしまうのではないかとおそれおののいてしまう。あるいはいっそわたしも亀になりたいと、そんなふうにこころのどこかではおもっているのかもしれない。
――でも、おたがい亀だとなにかと不都合ね。
 わたしとかれのあいだに、しらじらと横たわる、越えがたい壁こそもっとも大切にしなければならないのかもしれない。そういうことがまるでひとりごとのようにわかる午後だった。




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