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わたしと亀と清志郎(2)

わたしと亀と清志郎(2)
(絵・ひがしもとしろう)



 某月某日
 清志郎はどこかふつうの亀とはちがう鳴きかたで、せつなく、わたしを呼ぶ。もしかしたら、ほんとうはこれっぽっちも鳴いてなんかいないのかもしれない。こちらが勝手に呼ばれた気になっているだけなのかもしれない。
 清志郎の鳴き声は、わたしのからだに、なんていうか、仮眠のような、微笑のような、とても心地いい衣装をまとわせる。まるで、そう、歌詞のない子守唄のような――。




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