FC2ブログ

記事一覧

三十年目の恋文


Red Hot Chili Peppers - Dosed



胡蝶、この美しい言葉を意味を、
日蝕の鍵を復元し続けるあなたに渡したい。
僕は今日も話の週末を書けず、
相変わらず骨董通りをぶらぶらしている。
時代は旧仮名から新仮名へ、
詮無いですね。
はい、そうですね。
などと、ひとりごとを言う。
路上のコインロッカーに笑われる。
犬が鳥の巣を覗く時のような顔をしている。
僕は未だに言葉の潤音を求めている。
潤音、
あなたはその音の中で眠れますか?
過去を繋ぎ止めた線路に落ちたい。
脱線した議論から溢れ出る、
無数の地図、無数の波音、無数の手のひら、
空の果てに花束を放って、
僕はようやく階層化されたのを自覚する。
今日も寒いですね。
(あなたの名前を呼びながら)
体温は鍵にもうつりますか?
(あなたの名前を呼びながら)
手紙を何度も読み直して気づいたが、
空想力というものは神の賜物だ。
なぜなら、僕たちの間では
未来形なんてありえなかったからだ。
僕の言葉も、あなたの言葉も、
置換性がなく、
やわらかな日常の汀に立ち尽くしたまま、
お魚が月の光に響きますね。
はい、まだ夜まで遠く、遠いですね。
などと、血のない会話を交わしたのだ。
和琴の音が聴こえる頃になり、
風が少し出てきたようだ。
風に含まれている白い羽が、
僕の目に映り込み――
いつかこの美しい言葉を意味を、
あなたに渡すことができるだろうか?




スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント