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Blue Memories (5) ――フナイタケヒコ作品「シリーズ Blue Drawing 」へのオマージュ――

海辺で拾ったその壜に、あおぞらをそそぎ込むと、
水のかけらがかすかにゆれて、まるで空の記憶や
波の記憶を懐かしがっているようで――

わたしはふりかえって、過去に手をふった

しずけさは、どうしてこうも痛いのか
うたえない鳥やねむれない魚、
子どもたちの影法師……

――わたしたち、帰るあてのない子どものようね
――帰るあてがないから子どもなんだよ、きっと

日付をうしなったこよみのようにえんえんと
めくれてはもどる波のしぐさは、どこかの
だれかさんのよこがおみたいで、
(せつないね、ごめんね)

その壜は、あおぞらの痕跡さえものみ込んで、
水のかけらがすこやかに響きあっていて、
清潔そのものだった、だから――

わたしはふりかえって、過去に手をふった

しずけさは、どうしてこうも痛いのか
この痛みを、わたしはまるごと抱きしめていようと思う


BlueDrawing 光へ(青)-c

Blue Drawing 光へ(青)-c


この企画に快く同意しデータ提供に協力してくださったフナイ先生、
そして連詩「Blue Memories」を一篇でも読んでくださった方に、
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。



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